掌蹠膿疱症Q&A
2018.09.03

掌蹠膿疱症の治療に関するQ&A

掌蹠膿疱症は手のひらや足の裏に膿疱ができる病気です。この膿疱の中には細菌がおらず、免疫が勘違いして攻撃すること(自己免疫)が発症に関係していると考えられています。また、歯や扁桃腺における細菌の慢性的な感染や金属アレルギー、喫煙なども関わります。このようにややこしい掌蹠膿疱症は、どう治せばいいのでしょうか?ここでは掌蹠膿疱症の治療に関する知識を、さらっと読めるQ&A形式でまとめました。

監修医師

監修 掌蹠膿疱症お悩みホットライン編集部

掌蹠膿疱症の治療

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)の治療に関するQ&A

 

Q11.治療にはどのようなものがありますか?

掌蹠膿疱症には「これさえ使えば誰もが治る特効薬」はありません。多くの患者で効果が認められてきたいくつかの薬を組み合わせて治療を進めていくことになります。一般的にはステロイドやビタミンDなどの外用療法や光線療法といった局所療法がメインとなります。また、症状によっては抗菌薬やビタミンA誘導体、免疫抑制薬、抗体医薬などの全身療法も組み合わせて行われます。

⇒詳しくは『掌蹠膿疱症の皮膚症状を改善する治療薬(局所療法)』『掌蹠膿疱症のオプション治療(全身療法)』『掌蹠膿疱症の新たな治療薬「生物学的製剤」(グセルクマブなど)』をご覧ください。

 

Q12.どうして扁桃腺や歯の詰め物を取るのですか?

掌蹠膿疱症は手のひらや足の裏に膿疱ができる病気ですが、その悪化因子(原因)として扁桃腺や歯周組織に細菌が慢性的に感染していることや、歯の詰め物に含まれる金属にアレルギーがあることが知られています。人によっては、扁桃腺を取り去ったり、歯周病などの歯科治療をしたり、歯の詰め物を取り替えるといった処置をした後に、掌蹠膿疱症の症状が軽くなったり、治ったりすることがあります。

⇒詳しくは『掌蹠膿疱症の悪化因子(原因)を取り除く処置』をご覧ください。

 

Q13.ステロイドやビタミンDは効きますか?

ステロイド外用薬は、最もスタンダードな掌蹠膿疱症の治療薬であり、ほとんどの患者が使っています。ステロイドは皮膚に好中球が集まってくるのを防ぎ、炎症を止める作用があります。これに次いで、よく処方されているのがビタミンD外用薬です。これも好中球が集まってくるのを防ぐ働きがあります。

⇒詳しくは『掌蹠膿疱症の皮膚症状を改善する治療薬(局所療法)』をご覧ください。

 

Q14.飲み薬にはどのようなものがありますか?

飲み薬(全身療法)は、ステロイド外用などの局所療法を行いつつ、必要に応じて追加する治療法です。下記のようなものがあります。

  • 抗菌薬(抗生物質):慢性的に感染している細菌を減らす
  • ビタミンA誘導体:正常な表皮を作り出す
  • 免疫抑制剤:異常に活性化している免疫の働きを抑える
  • 抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬:かゆみを抑える

⇒詳しくは『掌蹠膿疱症のオプション治療(全身療法)』をご覧ください。

 

Q15.光線療法はなぜ効くのですか?

近年よく使われている「エキシマライト」は、308mnをピークとした紫外線を特定の部位だけに照射することができます。この紫外線を皮膚に当てることで、異常に活性化している免疫を抑えることができます。これにより炎症がおさまり、皮膚症状が改善することが期待できます。

⇒詳しくは『掌蹠膿疱症の皮膚症状を改善する治療薬(局所療法)』をご覧ください。

 

Q16.関節の痛みにはどんな治療をするのですか?

掌蹠膿疱症の患者の一部では、骨関節炎が起こって、腫れて強く痛んだりすることがあります。この痛みを緩和するために、非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)などの痛み止めの薬が処方されることがあります。

⇒詳しくは『掌蹠膿疱症のオプション治療(全身療法)』をご覧ください。

 

Q17.ビオチンは効きますか?

今から30年ほど前に、掌蹠膿疱症の患者の血中ビオチン濃度が低いことがわかり、ビオチンを補充する治療法が考え出されました。これは安価で副作用も少ない治療法ですが、効果が現れるまで時間がかかりますし、効くか効かないかは個人差があります。いずれにせよ、標準的な治療と併用することが前提になります。

⇒詳しくは『掌蹠膿疱症にビオチン治療や漢方薬は本当に効くの?』をご覧ください。

 

Q18.漢方は効きますか?

漢方薬は、人によって効き目がだいぶ異なります。漢方薬に含まれる成分は単一ではなく、多くの成分を含んでおり、どの成分がどのように効くのかよく分かっていません。効果を得るために長期間飲み続けないといけないこともしばしばです。試してみる場合は、漢方薬に詳しい医師のもと、標準的な外用療法などと併用しながら行うことをおすすめします。

⇒詳しくは『掌蹠膿疱症にビオチン治療や漢方薬は本当に効くの?』をご覧ください。

 

Q19.最新の抗体医薬ってなんですか?

生物学的製剤は、生きた生物によって作られる医薬品であり、抗体医薬のその一種です。抗体とは、免疫が異物などを排除するときに使うもので、特定の形をしているものにくっつくという性質があります。病気を引き起こすもとになっている物質にくっつく抗体を作れば、その作用を打ち消すことができます。このような考えのもと、最新のバイオ技術で作られたのが抗体医薬です。

⇒詳しくは『掌蹠膿疱症の新たな治療薬「生物学的製剤」(グセルクマブなど)』をご覧ください。

 

Q20.セルフケアや生活上の工夫はありますか?

掌蹠膿疱症の患者は、なるべく皮膚に刺激を与えないような服装などを心がけましょう。痛い部分があれば軟膏を付けてガーゼで保護するといった方法もあります。また、炊事・洗濯による刺激で手の症状が悪化することがあるので、家事などをする際には手袋をして保護することが大切です。もしタバコを吸っているようなら禁煙しましょう。毎日の歯みがきなどの口腔ケアも大事です。

⇒詳しくは『掌蹠膿疱症が治るまでに自分でできるセルフケア』をご覧ください。

※掌蹠膿疱症の治療以外の知識については『掌蹠膿疱症とは?症状や原因に関するQ&A』をご覧ください。症状や原因などに関する10つの質問を取り上げています。

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